この「ソフトウェアの道具箱」は、Linux等へも引き継がれ現在でも大いに活用できるUNIXの考え方を、簡潔に紹介してくれていると思います。 この考え方の要約をこの文書から引用すると以下のようになります。 > 1. 個々のプログラムは、一つの仕事をきちんとやってのければよい。それ以上でもそれ以下でもない。 > 1. プログラムを適切な配管工事で組み合わせると、全体が部分の総和以上になる結果が生じる。 作者が想像もしなかったようなプログラムの新しい使用法が見つかることもある。 > 1. プログラムは決して余計なヘッダや追加情報を出力すべきではない。 そうしたものもパイプラインの先へ送られてしまうかもしれないからだ。 > 1. 骨の折れる部分は、他の奴にやらせろ。 > 1. 自分の道具箱をよく知れ! 個々のプログラムを適切に使え。適切なツールがなかったら、それを作れ。 UNIX系のOSを使うとき、特にパイプを使ってコマンドを組み立てるときに知っていると良い知識であると同時に、UNIX系のOSで動くプログラムを作るときにも、パイプを使って他のコマンド(プログラム)と連携できるようにすることが時に強力な選択肢であることは頭に入れておくと良いと思います。 何しろ短い文章ですので、初めてこの考えに触れるときや、この考えを再確認したいときに、サクッと自分で読んだり、他人に紹介できたり、便利な文章だと思います。